2005年08月18日
自動車税とは
自動車税とは、自動車の所有に対して課税される財産税の一種です。
道路をの整備費などを負担するという性格を備えたものです。
自動車税を納めるのは、普通自動車・二輪以外の小型自動車を所有する方です。

納める額は、主税局の別途税率表をご覧ください。(東京都の場合)
納税時期は、自動車税総合事務所から送付する納税通知書により、5月末日までに納めます。
以上が自動車税の大まかな概要になります。
なお、自動車税は、地方税ですので、各地方ごとに異なります。一度自分の地域でご確認してください。
自動車にかかる税金
自動車にかかる税金は以下になります。
(東京都の場合)
【取得時】
自動車取得税(都税)
自動車税(都税)
自動車重量税(国税)
消費税(国税)
地方消費税(都税)
【所有時】
自動車税(都税)
軽自動車税(区市町村税)
【車検時】
自動車重量税(国税)
これはあくまで東京都の場合になります。
地方ごとに確認を必ずとるようにしましょう。
自動車税の納付場所
自動車税は色々なところで納付できます。
東京都の場合、下記が納付場所になっています。
・全国の都市銀行又は都税を扱う銀行、信用金庫
・都内に所在する銀行、信用組合、信用金庫、農業協同組合労働倉庫、中央金庫(信金・商士組合・農林)等、東京都公金収納取扱店
・郵便局
・自動車税総合事務所、都税事務所、都税支所、自動車税事務所及び支庁の窓口
・自動車検査証(車検証)の「使用の本拠の位置」を管轄する市町村収入役(小笠原村を除く。)
・指定のコンビニエンスストア
サークルK、サンクス、セブン-イレブン、ファミリーマート、ミニストップ、ローソン
自動車取得税と自動車重量税
自動車取得税
自動車取得税とは、自動車の(二輪車などを除く)の取得に対して課税される税金です。
車を登録するときに運輸支局内の税事務所で納めます。
なお、売主が所有権を留保しているときは、買主が納税対象になります。
自動車は新車、中古車を問いませんので注意しましょう。
なお、一定の要件を満たす低燃費車、ハイブリッド車、電気自動車、天然ガス車等は、税額が軽減されます。
自動車重量税
自動車重量税とは、クルマの検査時に課せられる税金です。
具体的には、自動車(新車、中古車)を購入し新規登録をするときや、車検を受けるときです。

平成17年より廃車に対しては、リサイクル法の施行などもあり、申請により残存期間に相当する金額が還付されるようになりました。
自動車重量税という名前の通り、自動車の重さによって税額が決定します。
自動車重量税の1/4は、自動車重量譲与税法により、道路に関する費用に充てるために市町村に対して譲与されています。
自動車税の体系とグリーン化
自動車税の体系
自動車税は、取得段階では消費税や自動車所得税がかかり、保有時には自動車重量税などが、走行時には揮発油税や地方道路税がかかるなど、取得時・走行時・保有時などの様々な段階で自動車に税金が課せられます。
取得時から、走行時に至るまでここまで課税がされているものというのはなかなかありません。
また、一つの物品でこれほど多くの税金が貸されているものも他に類を見ません。
その上、それぞれの税金の性格が多岐にわたる税体系の構造になっている、というような複雑な課税状態である為、自動車税が自分にどう課税されているのかを理解できない人が多いようです。
自動車税のグリーン化
自動車税のグリーン化とは、環境に優しい自動車(排気ガスがきれいで燃費が良い自動車)は自動車税の負担を軽くし、逆に環境に与える負荷の大きい自動車(排出ガス性能が劣る特に古い自動車)は自動車税の負担を重くするというものです。

軽減の対象となる自動車は、国土交通省のホームページでご確認ください。
→排出ガス基準についてはこちら。
→燃費基準についてはこちら。
また、これとは逆に、ディーゼル車などの環境への影響が大きい自動車は、自動車税が重くなります。
2005年08月23日
自動車税の性格と導入の経緯
自動車税の性格
自動車税に関連する税金の多くは、全て間接税となります。そしてこれらはさらに以下のような6つの視点から分類することができます。

・消費課税化資産課税か
自動車税・軽自動車税は資産課税とみなされ、他は消費課税とみなされています。
・一般財源か道路特定財源か
消費税、自動車税・軽自動車税は一般財源であり、その他は道路特定財源とされますが、自動車重量税は、その3/4は国の一般財源であり、そのうち8割が国の道路整備に充当されています。
・国税であるか、地方税であるか
自動車税・軽自動車税、自動車取得税はどれも地方税、他は国税であるとされています。
・道路利用権利税か
自動車取得税、自動車税・軽自動車税、加えて自動車重量税についても一部そのような性格があるとされています。
・道路損傷者負担金
道路目的税となっている項目はもちろんのこと、自動車税・軽自動車税は部分的にもそのような性格があるとされています。
・暫定割増税率が適用されているか
これについて適用されるのは道路目的税のみであり、石油ガス税には適用されていません。
自動車税の性格
自動車税導入の経緯とは、主に国の道路整備5箇年計画にあわせた、道路整備の財源調達のためであったといえます。

そもそも日本の自動車関連税は始めから複雑なものであったわけではありません。
揮発油税のほか、石油ガス税、自動車取得税などがそれぞれの5箇年計画にあわせて、道路整備の財源確保を目的に創設されました。
燃料に対する税金では、軽油引取税、石油ガス税が、道路整備財源の確保と同時に、ガソリン課税との均衡を保つことも目的として創設されました。
このように、道路財源の必要性が高まってきたために、車の取得、保有、使用に着目して多くの税目が新設されてきたのです。
自動車税の税額と税収の使途
自動車税の税額
自動車税の税額は、全体で年額約9兆円、日本の国租税総収入の約1割を占めています。
では、車体に対する具体的な課税額の試算を見てみましょう。

例えば、自家用乗用車を1台、平均使用年数である10年間使用したとします。すると、合計で約138万円、1年当たり約14万円の税負担が発生しているということがいえます。
そしてこのことから試算される、1970年以降の自動車関連税の世帯あたりの家計収入に占める負担率は、所得の増加に伴い2000年までには大きく減少しています。
これらをまた分類してみると、車体課税は、比率的に46%程度に、一方、走行段階課税は22%程度にまで減少しています。
このように、車体課税は燃料課税ほどには負担が減少しているわけではないのです。
自動車税収の使途
自動車税収は、約9兆円のうち約6兆円が道路特定財源として道路整備のために使用されています。そして、地方ではそれに一般財源も多く投入されており、全ての道路投資額の4割を占めています。
道路特定財源制度は、日本の送れた道路整備を進めてゆくために、海外の事例を参考にして導入され、モータリゼーションの進展とともにさまざまな税が創設、拡充されてきたのです。
こういった道路特定財源制度には、次のような意義があります
・景気政策や財政事情の影響を受けにくく安定している
・税金の使途が明治されているので、納税者の理解が得やすい
・受益と負担が公平である
しかし、逆にいくつかの問題も指摘されています。
まず、特定財源制度によって、これらの税金が道路と、道路以外の投資のいずれが効率的なのか、という点について議論がなされないために、資源の正しい分配をゆがめてしまう傾向があるということです。
次に、公共投資の効率がよくないのではないか、という点。
最後に、道路整備そのものが、走行台キロの増加を招いてしまう、という点です。
これらの問題をどう解決していくか?というのも今後の鍵になりそうです。
欧米の自動車税
欧米の自動車税
欧米の自動車税の税額は、取得、余裕、走行の3段階に分けられています。
取得、保有段階に関しては、燃費、または排出ガスによって税額の差別化を実施しており、環境負荷の少ない自動車は減税の対象とされていることが多く、また、燃料税に関してはエネルギー税や炭素税として課税される傾向にあります。
ここでは、各段階での欧州の国々の税額と日本の税額を、標準的な小型乗用車を対象にして比較してみましょう。
取得段階については、欧州では付加価値税が共通で課税され、国によっては登録料、売上税等が課税されています。この段階での税額はデンマークが飛びぬけて高く、日本の税額はその他の国と大差ありません。
保有段階については、欧州では、燃費、CO2排気量などをもとに課税する、環境に配慮した制度に改定されている国が存在します。また、これら欧州の税額と比べると、日本の税額がもっとも高くなっています。
走行段階については、欧州諸国が間接税国家であることを考えても、日本と比べて燃料税が高いとはいえません。逆にアメリカではきわめて安いのです。
また、一般にガソリンよりも軽油のほうが低税率になっています。なお、燃料価格に占める税金の比率についても、ほぼ同じで、日本の税額はアメリカ、カナダなどと比べると高くなっていますが、欧州諸国よりは低くなっています。
アジアの自動車税
アジアの自動車税の種類を、ASEAN諸国を取り上げて紹介してみましょう。
ASEAN諸国では自動車に対して取得・保有・使用の各段階に多くの税目を設定し、課税しています。
特に、取得段階で多くの輸入関税を課していますが、ここではそれを除いた税金についてみていきます。
取得段階では、物品税、販売税、付加価値税、奢侈税、内国税といったものがあります。各国それぞれ、様々な手法で課税がされています。
保有段階では、道路税、登録更新料といったものがあり、特徴的な点としては、インドネシアでは、この保有段階の自動車税が存在しません。
走行段階では、燃料税があります。ここで、石油資源国でもあるインドネシアでは、燃料に補助金が投入されています。
アジアの自動車税の税額
アジアの自動車税の税額を、取得・保有・走行の3段階に分け、標準的な小型乗用車を対象にして比較していきましょう。
取得段階では、フィリピンでは、自動車産業が部品の生産、組み立てに特化しているためか、税率が低くなっています。また、フィリピンの物品税では、ガソリン車よりもディーゼル車のほうが割安な税率となっています。インドネシア、タイではインボイス方式のEC型付加価値課税が導入されています。マレーシアでは付加価値税ではなく、販売税となっています。
保有段階では、道路税、登録更新料がありますが、取得段階に比べ税率が低くなっています。
フィリピンでは、自家用車は、一般に車齢が古いほど税額が低下し、さらに車検料も定額になっています。タイでも登録税は車が古いほど減額されています。
これらの課税方法は、車齢が長いほど汚染物質の排出は多くなるので、環境面から逆行したものであるといえます。マレーシアでは、道路税が道路交通法によって定められており、乗用車、タクシーなどに対して、排気量と燃料別に課税されます。また、天然ガス燃料者の導入推進のため、天然ガス自動車に対してはいくつかの優遇策が採用されています。
走行段階では、ASEAN諸国の税額は、日本や欧米よりも低くなっています。これは、マレーシアやインドネシアが原油の生産国であるため、税金が安くなっているからであると考えられます。特にインドネシアでは、燃料に補助金が設けられているという特徴があります。
ASEAN諸国の自動車税
ASEAN諸国の関税
ASEAN諸国の産業政策としての関税は、ASEAN諸国の産業政策によってさまざまです。
例えば、インドネシアでは、この国が天然資源に恵まれていることもあり、税制度による優遇なしで外国企業をひきつけていました。
そのために、それら外国からの投資促進税などが有効に用いられてこなかった、という経緯から、現在では直接税のほうが公平な税が取れると、直接税の比重を増加させて重要な税収にしたい、という意向があるのです。
しかし、ASEAN諸国に共通する政策もあります。自国の産業の保護、そして、貴重な政府の財源として、関税が重要な役割を果たしているという点です。
ASEAN諸国の自動車税
ASEAN諸国の自動車についての関税については、輸入関税を含めた取得段階の税額を比較すると、ASEAN4カ国の取得段階での課税率は、保有段階の課税率よりも高くなっています。
■ASEAN諸国の貿易自由化
ASEAN諸国の貿易自由化については、現在、市場規模の小さいASEAN諸国では、収益の向上を目指し、外資の規制緩和や関税の引き下げによって、この貿易自由化を進展させるべく努力しています。
ASEAN諸国の関税と車生産
ASEAN諸国の関税引き下げと販売台数、生産台数の関係については、タイの事例を挙げて説明していきましょう。これはタイに限ったことではありませんが、関税の撤廃によって、輸入自動車の価格が、国産車の価格に近くなると予想されます。
タイでは、1991年から、輸入部品や完成車に対する関税が減税されてきました。この税改正の前は、生産台数と販売台数がほぼ同じか生産台数が上回っていたのですが、税改正の後では、販売台数の増加が、生産台数の増加を上回ることとなりました。
しかし、生産台数は、自動車部品に対する関税の税率引き下げの後にも、完成車に対する関税の税率引き下げの後にも、増加しています。この税率の引き下げにより、タイ国内での市場における需要の増加と、車自体の価格の低下がタイのモータリゼーションを進展させたということがいえます。
日本の自動車税制の特徴と課題
自動車税負担額の国際比較
日本の自動車税負担額の国際比較をするために、標準的な小型乗用車を10年使用すると仮定して、取得・保有・使用にかかる税金について総合的にみていきましょう。

自動車関連税の体系は、国によってさまざまです。自動車の取得税、保有税といったものは、ほぼ全ての欧州各国で導入されていますが、その課税水準は国によって大きく異なるのです。
では、具体的にかかる税金についてみていきましょう。
総額で見ると、取得段階の税額が高く、車の燃費に応じた¥登録税を導入しているデンマークでの税額がもっとも高くなります。そして、欧州諸国は、取得、燃料段階での税が高い傾向にあるといえます。これには間接税国家であることも関係しているのでしょう。
ASEAN諸国では、燃料税は安いのですが、自動車の資産的な価値に重点が置かれ、取得段階での課税がきわめて高くなっています。
保有段階の税総額で比較すると、日本がもっとも高くなるのですが、総額では上記のような国々と比べて決して高いとはいえません。また、実際には日本の乗用車1台あたりの年間走行距離は、欧州諸国の7割程度、アメリカの6割程度なので、このことも、日本の税額が決して高くはないといえる要因となっています。
日本の自動車税制の特徴
日本の自動車関連税制の特徴は、戦後、急激に増加した自動車による道路の需要を満たすために、多くの税目を設けてその税率を徐々に上げてきた結果できあがったもので、その結果、欧米やアジア諸国と比較すると、いくつかの特徴がみられます。
・徴収面での特徴
欧州諸国と比較して取得・保有段階での負担が、走行段階のものと比べて低い点、
税目が多く納税者にとって税目の趣旨が分かりづらい点、
欧州諸国でみられる、環境税などといった直接的に地球温暖化防止をはかるための税目がなく、間接的にそういった趣旨の課税がされている点。
・支出面での特徴
欧米では、自動車関連税は道路整備だけに用いられているわけではないが、日本では、自動車関連税から徴収されている税金の大部分が道路整備に用いられている点。
日本の自動車税制の課題
日本の自動車関連税制の課題を、税の体系、税収の使途、課税ベース、といった3つの観点からみていきましょう。

・税の体系
道路整備の目的税における暫定割増税制の設定が、標準税率を大きく上回っている点
取得・保有・使用といった3つの段階それぞれに複数の税目が存在しており、複雑である点、
欧州諸国と比べて、相対的に取得・保有段階の課税が重い点、
が挙げられます。
・課税ベース
地球温暖化などの環境に対する負荷を削減すること自体を目的として創設されていない点、
自動車取得税を、道路利用権利税としてみたとき、中古車に対する課税に根拠がなく、道路損傷者負担金としてみたときには、価格に応じた課税が課税ベースとして適切ではないという点、
車種、油種の間での税額の差が、道路損傷や、環境に対する負荷の程度を反映していないという点
が挙げられます。
・税収の使途
道路整備の効率性が低下してきてしまっているが、それにもかかわらず多くの税が暫定割合税率が設定されたうえで、道路特定財源として道路整備に充てられている点が挙げられます。
それでは、こういった課題を孕んでいる自動車関連税制に対して、政党や利益団体、非営利組織がどのような考えを持っているのでしょうか。
・政党
課税については、現状の税率を維持すべきという意見と取得・保有の課税を下げ、環境税などを取り入れるべきだという意見があり、道路特定財源については、一般財源にすべきという意見もあります。
・利益団体
取得団体に2つの課税があることを見直すべきであるという意見と、自動車重量税と燃料税についても暫定税率の廃止を求める意見が強くあり、道路特定財源については、使途拡大、一般財源化については反対しています。
・非営利組織
道路投資を削減するものの課税水準を下げることなく、本則を上回っている部分については一般財源化し、燃料段階に炭素税を上乗せするべきであるとしています。
2005年08月24日
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